薬剤師

血液透析と腹膜透析(1)

本記事は日本有数の透析施設の門前薬局に勤務する薬剤師の方による寄稿です。

透析治療は昼間血液透析、夜間血液透析、在宅血液透析、腹膜透析と大きく4つに分けられますとお話ししましたが、透析の手法としては昼間、夜間、在宅の3つは時間帯や透析場所が異なるだけで根本的には同じです。しかし腹膜透析はそれら3つと患者さんの生活様式までもが変わってきます。

血液透析(HD)は先にお話しした通り、基本的には週3回の通院、1回4時間の血液浄化を必要とします。腹膜透析(PD)は体調が順調であれば2週間に1回の通院で済みます。

血液透析は血液を体外に取り出し、透析器(ダイアライザー)を利用して血液浄化を行いますが、腹膜透析は患者さんの腹膜を利用して血液浄化を行います。中でもCAPD(連続携行式腹膜透析)と呼ばれる24時間血液浄化を行い続ける方法は、最も生体腎に近い状態と言えます。しかし日中4回ほど透析液の交換を必要としますし、1回の透析液の交換には約30分かかってしまいます。

腎臓の機能が残っている場合にはAPD(自動腹膜透析)という方法も取れます。この場合、夜間の就寝中に機械を使用して自動的に透析を行うので透析導入前と、ほぼ同じ生活を送ることができます。また、極力日中の負担を軽減するためにCAPDとAPDを併用し、日中の透析液の交換回数を減らすこともできます。

さらに、血液透析と腹膜透析の併用により、通院回数を軽減することもできます。腎臓の状態、QOLを考慮し、透析の手法や回数は決められています。QOLの向上と併せ、PDには一般的に残存腎機能を保持しやすいということもわかってきました。

以前は腹膜透析は血液透析に比べあまり用いられていなかったのですが、最近では「PDファースト」定義という言葉が出ているほど、残存腎機能がある間は腹膜透析を推奨するという考え方になってきています。もちろん腹膜透析のすべてが良いわけではないですし、認知機能に問題がある場合や自己管理や介助者が望めない場合は認知症がある場合などPDが向いていない症例もあります。

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