薬剤師

透析患者への服薬指導

本記事は日本有数の透析施設の門前薬局に勤務する薬剤師の方による寄稿です。

これまでのまとめとして透析患者さんへの服薬指導についてお話します。

どの病態の患者さんに対しても言えることではありますが、特に透析患者さんでは、合併症の悪化を防ぐためやQOLの向上のため、処方された薬を用法通りに服用してもらうことは重要です。

もちろん、何も指導しなくてもしっかり服用できる患者さんもたくさんいらっしゃいますが、透析患者さんの服薬において問題となることについて、いくつか検討します。

まず、糖尿病性腎症の患者さんが多いことから糖尿病性網膜症の患者さんも多いということです。もしくは高齢患者さんが多いことから白内障の場合もあります。一包化をしても用法が見えにくい場合もあるということです。薬袋の文字を大きくする、色分けするなどの工夫が必要となるかもしれません。

また、透析患者さんの体内にはアルツハイマー型認知症の発症に関わる物質が多く存在するため、認知症発症リスクが高くなります。特に65歳以上の女性で発症リスクが急速に高まるようです。このことから、服薬コンプライアンス維持のための工夫も必要であると言えます。

一包化はもちろん、透析患者さんの血圧は基本的に高く、透析後にとても低くなることから、透析日と非透析日での薬の内容が異なる場合がありますので、その場合には一包化した薬をさらに飲みやすくまとめるなどの工夫が必要です

ただ、すべてを一包化すれば良いという問題ではなく、ヒートで飲める間はヒートでお渡しすることも大切だと思われます。ヒートでお渡しすることは、認知機能の低下を防ぐ他、認知機能の低下のタイミングを知るヒントにもなり得るからです。

また、透析後の患者さんは高い確率で体調が悪いということを意識しなくてはなりません。不均衡症候群による全身脱力感や頭痛、吐き気や血圧低下、低血糖など様々な体調不良の原因があります。その中での投薬は、基本的には、必要なことを簡潔にお話しするのが望ましいと思われます。基本的に体調が悪い中で発現した副作用に、どれだけ気付くことができるかも重要です。

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