薬剤師

基本的な調剤のマナー

本記事は院内薬局や調剤薬局で長くキャリアを積まれた薬剤師の方による寄稿です。

医薬分業の推進に伴い、薬のスペシャリストとして薬剤師が活躍する場が増えてきました。今回から始まるシリーズでは調剤の基本を再確認し、さらには日常業務のスキルアップを目指していきます。第一回目の今回は、基本的な調剤のマナーを一緒に勉強していきましょう。

まず、調剤室の中を見回してみて下さい。調剤室や調剤台の上が雑然としていませんか? 調剤過誤防止の第一歩は調剤室の整理整頓です。また、調剤手順などのマニュアルを作成し、それに基づいて業務を行い、時にはマニュアル自体を見直すことが大切です。これにより効率的で正確な調剤業務ができるようになります。

調剤業務はスピードと正確性が求められる業務です。各薬局で創意工夫しておられることと思いますが、ピッキングに使用する調剤かごを処方箋の種類によって色分けするのもスピードアップの対策として有効な方法だと言えます。例えば、処方箋が1枚で且つ処方が単純なもの、一包化が必要なもの、複数科受診もしくは処方箋が複数枚にわたるものなど、調剤にかかる時間別にかごの色をあらかじめ決めておけば、患者さんが集中する時間帯でもひと目で調剤の状況を把握することができ、スムーズに段取りすることができます

錠剤やカプセル剤のヒートシールのサイズは様々です。複数サイズの輪ゴムを用意し、適した大きさの輪ゴムを使用して束ねるとよいでしょう。病状により指先が不自由な患者さんや高齢者の方などは輪ゴムが2重、3重に巻いてあると外しにくい場合があります。同様に薬袋の大きさにも気配りが必要な場合があります。ギリギリのサイズの薬袋だと薬を取り出すのに苦労される患者さんがおられます。高齢者の方を中心に注意を払い、取り出しにくくないか患者さんに直接意見を伺うとよいでしょう。

また、散剤の分包品やテープ剤の中にはあらかじめ7包(枚)や10包(枚)ずつ束ねられている商品があります。他の薬剤師が「束ねてある=7包(または10包)」と思い込む可能性がありますので、1包でも抜いたらその束はバラしておくようにしましょう

最後に、薬剤師のあなたが当たり前と思っていることでも患者さんにとってはそうでないことがあります。例えば、PTP包装から薬を取り出して服用することを知らずにPTP包装ごと薬を服用してしまった、坐薬のことを「座って飲む薬」のことだと思っていた、「食間」を食事の最中のことだと思っていた、といった実例があります。自分の中の物差しで当たり前だと決めつけず、その都度患者さんの理解度を確認しつつ服薬指導にあたることが重要です。

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