薬剤師

散剤調剤のお作法

本記事は院内薬局や調剤薬局で長くキャリアを積まれた薬剤師の方による寄稿です。

散剤の調剤を始める前にまず確認してほしいことがあります。それは調剤に使用する電子天秤の水平あわせです。毎朝電源を入れる時、きちんと水平あわせをしていますか? 基本的なことですが、これが出来ていないと正確に薬品を量ることはできませんね。

散剤の備蓄についてですが、いろいろな病院の処方箋を受け付けている調剤薬局では難しいかもしれませんが、調剤過誤防止の観点からみれば、できれば一医薬品一規格(同一成分で2種類以上の倍散を備蓄しない)の在庫が望ましいでしょう。また、薬瓶の配置を決めておく、薬剤充填は必ず薬剤師2人以上の立ち会いのもとで行うなども調剤過誤防止に役立ちます。

賦形剤の添加ですが、薬局内で調剤内規を作ってあらかじめ統一しておきましょう。そうでないと調剤者により分包品の嵩が異なり、「同じ薬のはずなのに、前回と感じが違う」と、患者さんに不信感を与える原因になります。よく使われる賦形剤として乳糖が挙げられますが、乳糖を賦形すると変色してしまうイソニアジドには使えませんし、乳糖不耐症の乳児のケースもありますので気をつけましょう。

散剤を調剤する際、散薬瓶の蓋を調剤台の上に置いていませんか? 複数の散剤を秤量する場合、蓋を戻す際に取り違える可能性がありますし、雑菌や異物混入の原因にもなりますのでやめましょう。スパーテル1杯で量れる量はだいたい1~2gですので、目標重量に近づいた際はスパーテルに少し多めの薬剤をすくい、反対の手の人差し指で軽くトントンと叩くようにして薬剤を少しずつ落として微調整します。また、スパーテルを何度も散剤瓶に入れることは衛生上よくありませんし、時間もかかってしまいますのでやめましょう。

混合の際、乳鉢の縁に親指をひっかけて持っていませんか? この持ち方は不安定で落としやすいですし、親指が薬に触れる可能性があり不衛生です。乳鉢の底をしっかり手のひらで支えるようにして持ちましょう。混合は散剤がこぼれないように注意しながら中心から外側へ向かってらせん状に、右に10回、左に10回を3度繰り返しましょう。次硝酸ビスマスなどダマになりやすい散剤はある程度乳鉢で擦ってから他の散剤とあわせると均一に混ざりやすいでしょう。

分包後は秤量鑑査し(秤量誤差2%以内)、分包内に異物混入がないか、分包紙の印字は間違っていないかを確認し、分包紙を斜めに持ち散剤が三角形になるようにして量が均一かどうか確認します。

散剤は小児に処方されることが多い剤形です。鑑査ラベルで常用量鑑査を実施する際は成人常用量を超えていないか併せて確認することを忘れずに!

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