薬剤師

服薬コンプライアンスの確保(赤ちゃん編)

本記事は院内薬局や調剤薬局で長くキャリアを積まれた薬剤師の方による寄稿です。

「子供が薬を嫌がって飲んでくれなくて…。」 小児科の処方箋を受付ける薬局の薬剤師はこんな親御さん達の声をよく耳にするのではないでしょうか。赤ちゃんに限らず、服薬コンプライアンスの確保は薬剤師の重要な使命です。今回から4回に渡って服薬コンプライアンスの確保について考えていきたいと思います。1回目の今回は赤ちゃん編です。

赤ちゃんに散剤を服用させる場合ですが、散剤を少量の水またはぬるま湯で溶き、ペースト状に練ります。それを赤ちゃんの頬の内側か上顎の奥に塗り付けます。そうすることで赤ちゃんが唾液と共に薬を自然に飲みこんでくれます。口直しに白湯などを飲ませ、薬をしっかり流し込みます。

液体の場合は哺乳瓶の乳首を使う方法があります。まず上を向かせて乳首をくわえさせ、散剤を少量の水で溶いたものやシロップ剤などを乳首の中にゆっくりと流し込み、吸引させます。スポイトを使って直接口の中に流し込むのもよいでしょう。この場合も散剤の時と同様に与薬後は口直しに水などを飲ませます。この方法の注意点としては、ミルク嫌いの原因にならないようにミルクとは混ぜないこと、飲み残さないように散剤を溶解する水などは少量にすること、また薬の変質を避けるため、調製を服薬の直前に行うことなどが挙げられます。

次に薬を与えるタイミングですが、おなかがいっぱいだと嫌がって飲んでくれない場合がありますので、必要であれば疑義照会して飲みやすい時間への用法変更を提案しましょう。また嫌がって泣いている時に無理矢理飲ませようとすると気管に入ってしまうことがありますので、与薬は泣き止むまで待つよう指導しましょう。

「薬を飲ませたけど吐いてしまった」というのもよくあることです。原則としては薬を飲んだ直後に吐き出してしまった場合や5分程度で吐いてしまった場合は、薬が体内にまだ吸収されていないと考えられますので、再度同じ量の薬を飲みなおすようにします。また30分以上たってから吐いた場合は薬が体内に既に吸収されていると考えられますので原則として飲みなおさなくて大丈夫でしょう。

お薬をもらってみたものの、初めてのことでどうやって飲ませたらよいか分からず、途方に暮れている新米パパや新米ママも多いです。そんな親御さんの手助けができるのも薬剤師の仕事のやりがいのひとつです。

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