薬剤師

服薬コンプライアンスの確保(子供編)

本記事は院内薬局や調剤薬局で長くキャリアを積まれた薬剤師の方による寄稿です。

4~5才のお子さんともなるとお薬の苦みを感じるようになり、服薬後にすぐ吐き出してしまうことが多く、困りものです。赤ちゃん編でお話ししたのと同様に小児の場合も服薬後に薬を吐き出してしまった場合の対応は原則的に同じです。

さて、質問です。テオドールを小児に投与する場合の注意点を挙げることができますか? テオドールを小児に投与する場合、発熱時には服用を中止、もしくは用量を減量するなどの対応が必要です。医師の指示のない場合は服薬指導を検討しましょう。

薬は水やぬるま湯で服用するのが基本ですが、お子さんが薬を飲んでくれないことには話になりません。どうしても飲んでくれない時は飲みやすくする工夫が必要です。具体的にはオブラートや服薬補助ゼリーを使用する、食べ物と混ぜるなどします。

散剤を食べ物に混ぜる場合は主食にあたるおかゆ、うどんなどに混ぜるのは避けましょう。理由はその食べ物自体を嫌いになり食べなくなると困るからです。練乳、バナナ、ココア、チョコレートアイスクリーム、ピーナッツクリームなど子供が好む味の濃い食品に混ぜると味がカバーされ飲みやすくなります。

中でも甘く、脂っぽく、冷たい食べ物への混合が効果的ですが、混ぜる食べ物は子供の好みに合わせて選びます。甘いものが苦手なお子さんには海苔の佃煮に混ぜる、濃い目に作ったインスタント味噌汁やスープを少量取って冷ましたものに混ぜる、といった方法を提案してはいかがでしょうか。

しかし中には混合すると薬効が減退してしまうものや薬の吸収に影響が及ぶ組み合わせもあり、注意が必要です。またフロモックス小児用細粒、メイアクトMS小児用細粒などのようにスポーツドリンクなど酸味のあるものと混ぜると苦みがでる薬もあります。詳しい散剤と飲食物の混合適否については書籍を参考にする、各医薬品メーカーに問い合わせするなどするとよいでしょう。

今回は子供の服薬コンプライアンスを上げるため、薬を飲みやすくする方法を中心にお話してきました。しかし、ある程度の年齢になってくるとだまし討ちのように何か食べ物にこっそりと薬を混ぜて飲ませるというやり方には限界があります。

服薬指導はとかく大人である保護者に向きがちですが、薬を服用する張本人の子供にも語りかけることが重要です。病気のことや薬の効果を易しい言葉で説明し、「この薬を飲むと早く病気がよくなって外で遊べるようになるよ」などの言葉で説得し、子供が納得してから薬を手渡すのが小児科の処方箋を受付ける薬局の薬剤師の使命ではないでしょうか。

そして親御さんには「薬を飲めたら少し大げさなくらい褒めてあげるといいですよ」と提案してみましょう。そしてお子さんにはお薬飲めたねシール表を作成して渡すなどして、お子さんが薬を飲みたくなるような雰囲気づくりをすることも大切です。

スポンサード リンク
[↑]ページの先頭へ

運営者・お問い合わせ  プライバシーポリシー
Copyright(c) All Rights Reserved.