薬剤師

14年4月から、「うがい薬」のみの処方を保険適用外に

一部メディアの報道によると、政府は2014年4月から、「うがい薬」のみを患者に処方する場合は公的健康保険の適用対象から除くことを決めました。医療用の「うがい薬」は市販品と成分や効能が変わらないのに、保険適用のため価格が安くなるため、是正すべきだとの指摘が多かったことを受けたもので、14年度は国の税金で61億円、保険料や窓口負担を含む医療費ベースでは約240億円を削減できることになります。

医師が処方した「うがい薬」は保険を適用することで患者負担は1~3割で済み、市販品より安くなり、また「うがい薬」の処方のためだけに医師に処方料、薬局に調剤料の診療報酬が支払われ、医療費が膨らみます。財務省の過去の試算によりますと、市販品では609円の「うがい薬」が医療用として処方されると医療費は2340円になります。

保険適用外になるとムダな薬代・処方料・調剤料の支払いがなくなり医療費が抑えられることになりますが、「うがい薬」を風邪薬など別の薬とともに処方する場合は、引き続き保険適用を認めるため、必要以上に「うがい薬」を別の薬と処方する医療機関が増えることが懸念されています。

「うがい薬」のみの処方を保険適用外とすることについては、25日に開く中央社会保険医療協議会(厚生労働相の諮問機関)の了承を経て、来年4月から実施する予定です。この「うがい薬」の保険適用除外は、14年度の診療報酬改定の大臣折衝で20日に決定していたにもかかわらず、24日まで公表されなかったことに対し、厚労省は「基本的なミス」として陳謝しています。

政府は、うがい薬のような市販薬と成分や効能の似た医療用医薬品の保険適用の見直しを進めていて、12年度の診療報酬改定ではビタミン薬を単なる栄養補給目的での処方は保険適用外とするように改め、医療費ベースで約160億円を削減しています。同様に、その処方目的が保険適用に相応しくない薬に対する見直しは今後も続きそうです。

患者にとって本当に必要な薬が適切に処方されているならば、国の財政を圧迫する医療費も少なからず抑制できるのではと思われますが、飲み残しが生じるほど大量に、しかも患者が必要とする以上に薬が処方されている現状があり、それに伴い医療機関や薬局に支払う処方料や調剤費も膨らみ続けています。

少子高齢化が進み、喫緊の課題としての医療費の抑制には、保険適用の見直しを含め、医療機関側には、国民が信頼してその命を託すに足りる倫理を求めたいと思います。

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