薬剤師

iPSを使い難病研究者と創薬 山中教授がネットワーク本格化

一部メディアの報道によると、京都大iPS細胞研究所長の山中伸弥教授は27日、iPS細胞を使った難病の治療薬開発を加速させるため、難病を研究する全国の医師らとネットワークをつくると明らかにしました。今秋着工し来年度に完成させる予定の新しい第2研究棟を拠点に活動を本格化させる予定です。

iPS細胞(人工多能性幹細胞)は、目的の組織などに変化させて移植する再生医療のほか、患者の細胞をもとに薬の候補を探す創薬にも使えるとされていますが、日本ではiPS細胞を使った創薬の研究は欧米より遅れているということです。
 
現在、治療法のない難病は数百種類あるとされています。iPS細胞を使ってそれらの難病に効果のある薬の開発を加速するために、全国の難病研究者を京大に招き、滞在中にiPS細胞を扱う技術を学んで習熟してもらう計画ですが、それには、国の研究費に加え、患者や市民らから募った研究基金を活用することも予定しているそうです。

iPS細胞研究には、文部科学省が2013年から10年間で計1100億円を助成する方針ですが、山中さんは「再生医療に比べ、iPS創薬はあまり進んでいない。全国の先生たちと研究を強力に進め、難病の患者さんたちに成果を届けたい」と話し、また、「国の支援はかなりの部分が再生医療。創薬は後回しになっている感もある」とも語っています。

整形外科医だった山中さんは、医療現場で多くの難病患者に出会ったことをきっかけに幹細胞研究へ転じ、難病のための創薬はいわば山中さんの研究の原点だということです。

患者の体からiPS細胞をつくって培養すれば病気の状態が再現でき、その状態を改善する化学物質を探せば、新薬開発につながり、すでに、研究所では筋萎縮性側索硬化症(ALS)などの治療薬づくりにiPS細胞を使って成果をあげつつあります。

iPS細胞による再生医療は今年、加齢とともに黄斑の組織が萎縮する加齢黄斑変性といわれる高齢者に多い目の病気の患者に組織を移植する初めての臨床研究が始まり、来年度以降はパーキンソン病や脊髄(せきずい)損傷といった病気やけがを対象とした研究も計画されています。

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